こうして、ユダヤ人のパレスチナ入植は、19世紀末から始まるのですが、パレスチナをめぐる次なる転機は、第一次世界大戦のときに訪れます。
第一次世界大戦とは、ドイツとオーストリアを中心とした同盟国側とイギリス、フランス、ロシアを軸とした連合国とが相対立することになった戦争です。この戦争にあって、かのトルコ帝国は、同盟国側に立って参戦することになりました。そうして、戦争による混乱は、オーストリア帝国のみならず、トルコ帝国内部の諸民族にとっては、千載一遇のチャンスとして捉えられることになります。何故ならば、トルコ帝国が反戦した暁には、トルコの支配から離脱し、独立国家を建設することができるかもしれなかったからです。そうして、同盟国側のイギリスも、トルコ帝国内の諸民族に軍事協力を要請するとともに、戦後の独立を約するのです。
第一次世界大戦は、大きな転機だったのね、とまあちゃまは、またまた驚くのでした。