1948年のユダヤ人によるイスラエル建国と同時に始まった中東戦争は、1973年の第4次中東戦争まで4回を数え、今日に至るまで、政情不安の状況が続いています。
しかしながら、70年代以降においては、イスラエルとエジプトをはじめとしたアラブ諸国との間の関係には改善がみられ、アラブ諸国がパレスチナ問題の直接の当事者とは言い難くなっています。もちろん、アラブ諸国がパレスチナを支援するという構図は続いているのですが、カナンの地をめぐる紛争の当事者という立場にはないのです。このことは、大凡、中東にも国民国家体系が定着しつつあることの表れでもあります。ヨルダンがパレスチナの分離独立を認めた時点で、紛争の解決能力を持つ当事者は、イスラエルとパレスチナとに限定されたと見ることもできましょう。反対から見ますと、他のアラブ諸国の介入は、パレスチナ紛争をさらにこじれさせるとも言えるのです。
紛争の解決にとってまず肝心なことは、解決能力を持つ当事者を限定することなのね、とまあちゃまは、中東の地図を思い浮かべてみました。
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