さてはて、それでは、その後、パレスチナの状況はどのように変化していったのでしょうか。
19世紀末から始まったユダヤ人によるパレスチナ移民運動は、その後も続いてゆくことになります。ところで、この移住に際しては、ユダヤ人が軍隊を組織してパレスチナに侵攻し、アラブ系の住民の人々を無理やりに追い出してしまった、というわけではないのです。ユダヤ人の人々は、アラブ系住民から土地を買い取る、という形で定住をはじめたのです。もとより多民族・多宗教を包摂していたトルコ帝国にとって、ユダヤ人の移住は、さしたる問題ではなかったかもしれませんし、アラブ系の住民にとりましても、その後、激しい民族紛争に発展するとは、予想だにしていなかったことでしょう。
パレスチナ問題の難しさは、その始まりが、トルコ帝国支配時代であったことにも関連しているのね、とまあちゃまは、またまた驚くのでした。
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