アフリカ北部から中東欧にまで及ぶトルコ帝国が弱体化し、トルコ帝国の支配されてきた諸民族が独立運動を開始しますのは、19世紀となってからです。
19世紀とは、西欧列強が、それぞれの世界戦略に基づいて、覇権争いを展開した時代でもありました。こうした時代の流れの中で、トルコ帝国は、列強の力が衝突する場となっていったのです。まず、エジプトが、ナポレオンのエジプト遠征後の混乱に乗じて総督となったムハンマド・アリーの下で、トルコ帝国からの事実上の独立を達成します。しかしながら、エジプトは、完全独立を求めてトルコと戦った結果、イギリスとロシアなどの支援を受けたトルコ軍に敗れ、結局、エジプト財政は外国人に管理されることになるのです。1881年には、外国支配に反対して、アラービー=パシャの民族運動を起こしますが、イギリスがこれに介入してエジプト全土を占領し、イギリス領とするのです。この時は、まだ、パレスチナは、トルコ帝国の領土でした。
19世紀の中近東は激動の時代であったのね、と、またまたまあちゃまは、びっくりです。
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