イスラム原理主義には、武装闘争による社会変革とジハードの容認がありますが、もうひとつ、重要な特徴があります。それは、民主主義の否定です。
それでは、イスラム民衆の救済を訴えている原理主義者たちは、何故、民主主義を否定しているのでしょうか。それは、民主主義の”主権在民”の考え方が、イスラム教の教義にはそぐわないと考えているからです。イスラム教では、アッラーの神が絶対的な存在ですので、主権は、人ではなく、神にあらねばならないのです。
政治とは、人間が行わなければならないことですので、君主であれ、国民であれ、そうして、イスラム原理主義者自身であれ、誰であっても、人間が政治を行えば、神の主権を侵害することになるのではないのかしら、と、まあちゃまの疑問は深まります。