狼少女は、小さい時に狼に育てられたとしても、人間に教育されることによって、人間社会で生きてゆくことができるようになるかもしれません。それでは、次のような場合には、誰が悪いのでしょうか?
狼少女は、周囲の人々の献身的な教育の甲斐あって、何をしたら罪になり、何をしたら他者を傷つけることになるのか、理解することができるようになりました。ところがある時、悪い犯罪者の一味に誘われて、強盗事件を起こしてしまいました。この場合、狼少女に罪はあるのでしょうか?教育を受け、ルールを知っているにもかかわらず、犯罪に加担してしまった場合には、狼少女には罪がある、ということになりましょう。残念ながら、この場合には、分かっていながら犯罪を行った”確信犯”になっていまうのです。
犯罪に誘われても、狼少女さんは、Noと言わなければならなかったのね、とまあちゃまは、狼少女さんにがっかりするのでした。