言語も、科学では説明のつかない領域のひとつです。言語の発祥は、わからないことだらけなのです。
例えば、自分を意味する一人称の呼び方も、国や地方によって、随分と違いがあります。日本語では、”わたし”とか”ぼく”とか、使う人の立場によって、さまざまな言い方に変化しますが、おおよそ、”わたし”が標準的な表現であるかもしれません。一方、ゲルマン系の英語やドイツ語では、”I”や”Ich”ですし、ラテン語では、”Ego”ですが、ラテン系のフランス語では、”Je”となります。さらに、系統の異なる中国語では、”我”と書きます。でも、誰も、どうしてこうした違いがあるのか、科学的に証明することはできないのです。
言語も科学を超えているのね、とまあちゃまは、少しばかり不思議な気持ちになるのでした。