「平安時代って、たいへんな時代だったんだね。ゆうちゃま。ちゃぽ。ぜんぜん気が付かなかった。」
「そうよ。ちゃぽちゃん。菅原道真さんは、大宰府に左遷される際に、「東風ふかば 思い起こせよ 梅の花 主なしとて 春な忘れそ」という有名なお歌を詠んでいるわ。」
「ちゃぽ。道真さんが、庭の梅の木を大事にしていたのは、とっても、あの梅の木を気に入っていたからだったんだね。ちゃぽ。ぐっすん…(おなみだ)。」
「ちゃぽちゃんが、後の世に帰る時に、帝や公卿たちが嘆かれたのは、きっと、ぷわぷわしたちゃぽちゃんは、みんなを和ませる役割を果たしていからなのね。日本書紀紀年法に讖緯暦運説が用いられていることを今日にまで伝えることになった「勘文」の背景に、政治事件があったなんて、なんて歴史とはアイロニーに満ちていることかしら。だって、日本書紀紀年法に讖緯暦運説を採り入れることを思い付いた聖徳太子さんの十七条憲法の第一条は、「和をもって、たっとしとなし」でしょ。讖緯暦運説って、政治倫理思想なのですもの。」
「ちゃぽー。ちょっとお勉強になったみたい。でも、ちゃぽ。讖緯暦運説って、よくわからない。」