宗教には、人々の心をきれいに保ち、人と人との関係をやわらげる作用があるようです。古代にあっては、人類が弱肉強食の野蛮な時代を卒業し、人間らしいあり方を求めて文明化するのを助けたこともあったでしょう。しかしながら、宗教は、こうしたプラス面がある一方で、幾つかの側面では、残念ながら、マイナスに働いてしまうことがあるのです。
宗教が悪い働きをしてしまう第一のパターンは、宗教的な信念や思い込みが、信者を犯罪者にしてしまうケースです。宗教の教義とは、必ずしも一般的な道徳や倫理を肯定するものとは限りません。神や仏の名のもとで他者を害することを許す教義を信仰の対象としてしまった信者は、それを忠実に行動に移したとたんに犯罪者となってしまうのです。宗教的な狂信者は、国家の法律よりも、自らの信仰を最優先にするものです。しかも、やっかいなことに、”善意”から他者を殺めてしまうこともあるのです(堕天使?)。こうした自己中心型の宗教は、その教義を信仰していない他者にとりましては、何をしでかすかわからない・・・、危険な存在以外のなにものでもありません。いわば、狂信によって、人の心に備わるべき暴力への抑制力が利かなくなった残忍なモンスターになってしまうのです。このような状態に至りますと、宗教のプラスの作用はマイナスに反転し、社会に対して牙をむくようになるのです。
こわいなあ!とまあちゃまは思うのでした。・・・