どんなに良いことであっても、プラスに働いたり、マイナスに働いたりすることがあります。宗教もまた、こうした両面性を持っています。もちろん、宗教がなくても大丈夫、という考え方もあるのですが、現代という時代に生きる人であっても、多かれ少なかれ、宗教とは無縁ではありません。よく日本国は、世俗的であると言われますが、それでも、お正月には初詣に神社にお参りしたり、お盆にご先祖様の供養をしたり、クリスマスを祝ったりとか、日常生活の中に宗教的な要素が溶け込んでいるのです。
それでは、どのような場合に、宗教は良く働らくのでしょうか?宗教が良く働く場合とは、まずは、個人の苦しみや悩みを救う場合です。宗教が個人の心の支えとなっている場合には、それは、信仰とも呼ばれています。また、殺人や窃盗を行ってはいけないとか、他者に対して慈悲の心を持つようにとか、宗教的な戒律や教えが社会の基本的な倫理を支えている場合にも、宗教は良く働きます。神様や天国という存在は、人々を善良な行いに導いたことでしょうし、地獄であっても、それがあることで、どれだけ多くの人々が、悪の道に踏み入ることをためらったか知れません。この意味において、宗教は、社会秩序の維持に貢献しているのです。なお、 国家や国民、あるいは、土地や住民の安寧を天の神様や地の神様に祈るような場合は、祭祀として区別した方が良いのかもしれません。いずれにしましても、このような場合には、宗教は、人々の心に、何か聖なるもの、純粋なもの、清らなものへの敬虔で謙虚な感覚を目覚めさせ、社会に安定と安心を与える働きをするのです。
宗教には、たくさん良いことがあるのね。でも、悪いこともあるのかしら?と、まあちゃまは、つぎに悪い面について考えてみることにしました。・・・