中東和平において、留意すべき点は、この地域は、歴史が重層化していることです。古代に文明が開けた時から、この地を舞台に、帝国や王国が栄枯盛衰の歴史を繰り返してきたのです。ですから、国境線の線引きも、決して容易なことではありません。
パレスチナの地には、古代にユダヤ人が王国を建設していたこと、そうして、2000年の時を隔てた近現代にあって、そこにはアラブ系のパレスチナの人々が住んでいたこと、この二つは、歴史的な事実です。そうして、ユダヤ人が、自らの国を失い、流浪の民となったことも事実です。19世紀以来定着した民族自決権を考えれば、両者には、国を建設する権利が等しくあるはずです。しかしながら、土地は有限であって、新しく国を建設する場合には、どうしても、どこかに土地を確保しなければならず、当然に、領有権問題が発生してしまうのです。
古い歴史を持つことは、それだけ、問題も多くなるのね、とまあちゃまは、原点に戻ってかんがえてみるのでした。
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