イスラエルとパレスチナの間の最終的な国境線の引き方には、さまざまな選択肢があるのですが、それでは、イエルサレムの最終的な地位の決定については、どのような案が考えられるのでしょうか。
最も、過激な案は、イエルサレムをバチカン市国のように、宗教都市国家として独立させる案です。イエルサレムは、ユダヤ教、イスラム教、並びにキリスト教の三宗教の聖地として保護され、それぞれの政治勢力の介入が禁じられます(中立政策)。そうして、そこでは、嘆きの壁やモスクといった宗教施設が維持されるとともに、それぞれの聖職者の居住地となるのです。この案の長所は、イエルサレムを、イスラエルとパレスチナの間の領有権問題から切り離すことができる点です。一方、短所として、イエルサレムを、関係国の政治から上手に切り離すことができないと、やはり、内部で分裂や宗教間抗争が発生することと、イエルサレムを首都と定めているイスラエルが同意する見込みが薄いことです。
この案は、政治と宗教を切り離す点においては良いけれども、イスラエルもパレスチナも聖地に対するこだわりが強そうなので、同意は難しそうね、とまあちゃまは、思案顔です。
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