1967年の6月5日に始まって、11日にして停戦となった六日戦争は、アラブ側の大敗北に終わったため、アラブ諸国の盟主であったエジプトの威信は、大きく低下することになりました。ナセリズムもかつての勢いを失うことになったのです。
それでは、アラブ諸国は、この事態にどのように対応したのでしょうか。アラブ諸国は、イスラエルを無視することにしました。つまり、スーダンの首都ハルツームで首脳会議を開催し、イスラエルとは、”和平”も”交渉”も”承認”もしないことを決めるのです。
なお、同年11月に、国連安保理は、イスラエルに対して占領地からの撤退を決議しますが、これは、実施されませんでした。そうして、イスラエルとアラブが正式に停戦に至るのは、1970年8月になってのことなのです。
中東紛争が、さまざまな対立を巻き込みながら展開してゆく様子に、ただただ驚くのでした。
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