エジプト・シリアの共同奇襲作戦にあって、大打撃を受けたイスラエルは、ついに、核の脅しという手段に出ます。
イスラエルのゴルダ・メイア首相は、アメリカに対して、緊急軍事支援を行わなければ、核をしようするぞ、と脅かしたのです。当時、アメリカの国務長官は、ヘンリー・キッシンジャーであり、ヨーロッパ仕込みの外交戦略は、伝統的なバランス・オブ・パワーでした(イデオロギー、宗教、民族などの対立にはあまり関心を払わない・・・)。このため、イスラエルが、圧倒的にアラブに対して優位に立つことには消極的であったと言います。しかしながら、国家存亡の危機を強く意識したイスラエルは、核の脅かしによって、アメリカを動かすことになったのです。この結果、アメリカの支援を得たイスラエルは、反攻に転じ、シリア軍をゴラン高原から再び追い出すとともに、エジプト軍にも壊滅的な打撃を与えることになりました。
またまた攻守が交代したのだから、これから先、どうなるのかしら、とまあちゃまは、心配です。
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