少しばかり横道にそれますが、それでは、コソボの場合はどうでしょうか。
コソボ自治区は、現在セルビアの領土ではありますが、その住民の大半がアルバニア系の住民であるために、かねてより、独立運動が展開されてきました。現在は国連の暫定委任統治下にありますが、コソボの独立宣言は間近であると予測されています。このケースについて、居住の前後関係を見てみますと、どうも、国家を形成しないまでも、アルバニア系住民が最も古くにこの地方に住みついていたようなのです。この地域は、ビザンチン帝国、セルビア帝国、トルコ帝国、セルビア王国、旧ユーゴスラビア、セルビアと支配者が時代とともに入れ替わりましたが、アルバニア住民は、古代イリリア人に遡る最も古い民族とされています。この事実を考えますと、コソボの人々が独立を主張するには、それなりの根拠があることになります。
コソボの場合は、アルバニア系住民が継続的に居住してきたので、パレスチナ問題よりは、複雑ではないかもしれないのね、とまあちゃまは考えるのでした。
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