パレスチナ問題を複雑にした要因のもう一つは、ユダヤ人がヨーロッパをはじめとして、世界各地に居住していたことです。
第二次世界大戦にあって、ユダヤ人は委任統治国のイギリスを味方したのですが、イギリスの他に、連合国の中心国とでもいうべきアメリカにも多数のユダヤ人が住んでいました。金融界に力を持つユダヤ人は、この地でも力を伸ばし、積極的なロビー活動を行うようになっていました。この文脈の中で、1942年5月、ユダヤ人は、「ビルティモア・プログラム」を公表します。これは、ニューヨークのビルティモア・ホテルで開かれたシオニストの会議で採択されたものであり、第二次世界大戦後における”国家建設”を目標に掲げるという、宣言であったのです。
とうとう、アメリカがパレスチナ問題にかかわるようになるのね、とまあちゃまは、次なる展開が戦後に訪れることを予感するのでした。
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