第一次中東戦争とは、ユダヤ人とアラブ人の双方が、自らの歩んできた数千年の歴史の間に鬱積させてきた民族意識を表面に浮かび上がらせ、それがパレスチナの地で炸裂したような出来事でした。
それでは、ここでいったん立ち止まって、本当にパレスチナは誰の土地なのか、という極めて難しい問題を考えてみることにしましょう。この問題は、時にして、パンドラの箱を開けることになりかねないほど、難しい問題なのです。何故ならば、原則というものの性格を考えますと、この問題は、パレスチナ問題のみならず、他の領土問題にも影響を及ぼす可能性があるからです。ひとつをずらすとみんながずれるということは、よくあることなのです。
領土問題は、とても慎重に扱わなければならないのね、とまあちゃまは、自分の心に言い聞かせるのでした。
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