中東紛争が、地域紛争であるとともに、戦後に、東西の対立軸を形成したアメリカとソ連がかかわったことは、既にお話ししました。そうして、第一次中東戦争後の展開は、新たな国際秩序への移行を明確に示すことになりました。
第一に、第一次中東戦争での敗北が、アラブ諸国において軍事的な強国化と社会主義化を招いたことです。これには、ソ連の戦略があったことは言うまでもありません。
そうして、第二に、この傾向が、戦前の植民地支配体制を終焉させたことです。イギリスとフランスは、植民地独立後も多様な権益をこの地に残していましたが、これが、米ソ両国の介入もあって、名実共もに失われることになります。
中東情勢は、まさに、戦後の国際秩序再編の縮図になってしまったのね、とまあちゃまは、紛争の再燃を予感するのでした。
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