ところで、民族の中には、国家という枠組みを持てない民族もありました。その代表格は、ユダヤ人の人々です。
ユダヤ人は、旧約聖書に歴史が綴られた民族です。モーゼに率いられたエジプトを脱出し、約束の地、カナンに定住します。その後、ヘブライ王国を建設しますが、この王国は、ユダ王国とイスラエル王国に分裂します。ユダ王国の滅亡後は、バビロンの捕囚という受難に見舞われ、その後は、数々の帝国に支配されました。142年に、一時的独立を果たした後、ヘロデ王ものとでユダヤ王国が復興しますが、次第にローマ帝国からの圧迫を受けるようになり、44年に、終にローマ帝国の版図に飲み込まれることになりました。こうして、ユダヤの民は、自らの国家を失い、彷徨える民族となったのです。
ユダヤ人が、国家を持たなかったことは、その後の歴史に大きな影響を与えるのね、とまあちゃまは、一つの事件が後世に与える影響の大きさに、驚くのでした。
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