ネットワークという言葉は、あちらこちらで好意的に使われている流行り言葉です。しかしながら、何でもかんでもネットワーク化すれば良い、というものでもなくて、ネットワークの強みが、ひとたび悪しき集団によって利用されてしまいますと、その害は、100倍の力を発揮して国家や社会に襲いかかってきます。
カルト集団は、宗教の領域のみならず、政治や行政の分野へも進出をはろうとしますが、やがて経済の分野もまた格好の標的となります。それは、政治や行政におけるカルト勢力と民間の信者との協力関係から生まれてきます。例えば、政府が行う公共事業や政府調達の分野、さらには許認可における信者優遇が、カルト教団系の会社を育ててゆくのです。もとより、欲で集まった教団ですから、カルト系の会社は、相互に連携して系列化してゆきます。こうして、市場もまた、カルトによって蝕まれてしまうのです。この結果、自由で開かれた市場が損なわれ、公正な競争秩序も歪められてしまうことは言うまでもありません。取り締まる側の官庁に信者が潜んで便宜を図れば、不正でさえ見逃されてしまうかもしれなのです。こうした、カルトのネットワークは、財政力を貯え、その財力をフルに活用して、さらに勢力を伸ばしてゆくのです。
何とかして、このカルトネットワークの魔の手から逃れる方法はないものかしら、とまあちゃまは考えます。
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