多列・並列構造は、応神列、仁徳列、允恭列、雄略列の4本の年代列によってなりたっています。
このうち、120年分の超過紀年が、配分されているのは、応神列、仁徳列、允恭列の3本の年代列のみです。これらの3本の年代列は、それぞれ、「確定紀年」と、120年分の超過紀年の内訳となる「延長紀年」によって構成されているのです。
例えば、仁徳列の場合、仁徳天皇の元年は西暦397年で、確定紀年は、仁徳30年の西暦426年までです。そして、仁徳31年の西暦427年から仁徳末年の仁徳87年の西暦483年までが、延長紀年です。
仁徳紀に配布されてある87年という年数は、確定紀年の30年と延長紀年の57年によって構成されているのです。
それでは、どうして、仁徳元年が397年であると考えることができて、また、確定紀年と延長紀年とに分けることができるのでしょうか。
すこし難しいと思われるかもしれませんが、明日は、多列・並列構造の法則についてお話してまいりたいと思います。
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