カルト教団の信者は、親から子へと家族を培養器として増殖してゆきます。生まれたときから、親からカルトの教義を繰り返し吹き込まれるのですから、子供たちは、すっかり洗脳されてしまうのです。大人になる前に、世の中には違った考え方がたくさんあることを知り、自らが教わってきた教義に誤りがあることを悟ることは、たやすいことではありません。洋の東西を問わず、信者の青少年達が、教団によって、最も過激で暴力主義的なカルトの先兵に仕立てられてしまうこともあるのです。
こうした子供たちの洗脳は、信者の家族の問題に限ったことではありません。それは、カルト教団が、小学校や中学校といった初等・中等教育の段階で子供たちを洗脳するために、信者教師を学校に組織的に送り込むことがあるからです。この時期の子供たちは、物事を自分自身で見極めて判断する力が充分には育っていませんので、ストレートに教師の影響を受けてしまいます。学校の信者教師を通して、信者ではない家庭の子供たちの間にもカルトの教義が広がってしまうのです。こうして、カルトによって思考停止された人々が、世の中にどんどんと増えてゆき、教団は、新たな信者獲得のチャンスを握ります。カルトは、他に何も考える必要がないので、楽をしたい人にはもってこいなのです。
ところで、日本国憲法では、思想、良心および信教の自由を全ての国民に保障しています。しかしながら、この内面の自由の保障は、教師が、自らの信じる教義(イデオロギーもしかり!)を子供たちに押しつける権利を保障しているものではありません。教師によって、子供たちの内面の自由が拘束されるのですから、むしろ、他者の権利を侵害している行為とも言えましょう。
わーたいへん、子供たちをカルトの洗脳からまもらなくちゃ!とまあちゃまの心は、危機感でいっぱいです。