PLOの方針転換は、アメリカとの交渉再開の呼び水ともなりました。
イスラエル建国以来、アメリカは、イスラエル寄りの政策を長期にわたり維持してきました。キッシンジャー外交に見られたように、イスラエルを承認しない限り、アメリカはPLOと交渉しない、という姿勢が、対PLOの基本原則となってきたのです。しかしながら、アラファトが発した1988年12月の宣言を受けて、交渉を妨げてきた障害が除かれたと判断したレーガン政権のシュルツ国務長官は、PLOとの対話再開を決意します。こうして、曲がりなりにも、アメリカとPLOは、二国共存に向けて歩みよりを始めるのです。
このまま順調に、中東和平は達成できるのかしら、とまあちゃまは、いささか心配です。
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