仏教では、慾を持つことは良くないこととされています。しかしながら、慾を持たなくなることは、本当は、とても難しいことなのです。
お坊さんは、全ての慾を捨て、悟りの境地に到達するために、世俗を離れて厳しい修行を行うものです。普通の人が到底できないような境地に達するには、人並み外れた精神力をもって自己を鍛えなくてはならないのです。ぼおっとしていて慾がなくなる、というわけではありません。これは、仏教のみならず、神道やキリスト教などにも共通しています。人々から尊敬される真の宗教者になるためには、並はずれた試練に耐えなくてはならないのです。自己顕示欲にかられて、世俗の地位や富を求め、信者から喜捨を集めて自分だけ贅沢な生活を送っているカルト教団の教祖などは、とうてい宗教者とはいえないでしょう。
本当の宗教者は、きちんと自己を鍛えたごくごく稀な存在なのね、とまあちゃまは納得するのでした。
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