正直ものがばかを見る!なんてことになったら、世も末です。それでは、どうしたらよいのでしょうか?
取引を行う市場においては、信用はとても大切です。ですから、市場で経済活動を行っている人々は、たとえ相互不信社会にあっても、自ら自分の信用を落とすようなことはいたしません(信用を喪失したら会社がつぶれてしまう!)。経済の領域では、不正に対してある程度の自己抑制が働くのです(もっとも、統制経済では不正がいっぱい!)。一方、政治や行政の領域では、組織の中で国民に対する背任行為や腐敗がはびこっていても、つぶれる心配がないので温存されてしまいます。民間よりも公的な部門の方が、隠れた不正が発生しやすいのです。
それでは、公人の不正や腐敗を防ぐ特効薬はあるのでしょうか?特効薬とはいかないまでも、幾つかの方法はあります。制度的な方法としては、政府、議会、官僚組織などの間にチェック・アンド・バランスを働かせ、外部や内部からきちんと相互に監視しておくことが挙げあれます。そうして何よりも、国民の信頼を勝ち取るためには、情報公開が必要です。かつて、日本の官吏さんは国民から厚い信頼を寄せられていたのですが、今日ではもはやその片鱗さえも残していません。不信が渦巻く社会においては、できる限り公の情報を公開して透明性を高めないことには、国民は誰も、自らの国を信用しなくなるのです。
まあちゃまは、”でも、やっぱり、公の人には、健全な心と責任感が必要ね”、とつぶやきながら、今日も学校へと出かけるのでした。・・・
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