春秋二倍暦説は、もっともな説のように思われたのですが、戦後になって、日本書紀の暦日についての研究が進んで、日本書紀に用いられている暦法が明らかとなってきました。
日本書紀は、神武紀から安康紀までは儀鳳暦を、雄略紀から天智六年、もしくは、持統十一(697)年までは、元嘉暦を用いているのです。
日本書紀が暦法として二倍年暦を用いていないことがわかったのですが、もっとも、二倍暦法ではなく、二倍紀年法であるのならば、ありえるのではないか、とお考えになられる方もいらっしゃられるでしょう。日本書紀の歴代天皇の在位年数や長寿は、弥生時代のころにあった春秋二倍紀年法によって、1年を2年、1歳を2歳と数える場合があったことを意識しているとも、推論できるからです。しかし、これにも問題があります。
続きは明日ね♡
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