いまだに、中国を支配する権力の基は武力である。武力をもった、いわゆる軍閥が、常に政治を握ってきた。袁世凱、張作霖、蒋介石、その他の多くの軍閥が、そして今共産党と言う軍閥が中国を牛耳っているのが現実である。それ故、未だに中国には、国としての軍隊である国軍は存在しない。そこにあるのは、共産党の私兵である。民主的な政権と違い、彼らは政権の正統性は持ちえない、怪しげなイデオロギーと軍事力のみが、政権の基盤を支えることになる。軍事力を失えば、政権は潰れることになる。今の政権が、その正当性を我が国からの軍事的開放に求めているのもそのためである。世界はこの事実から目を離してはいけない。普通の国として付き合ってはならない。民主国の常識はこの国では通用しないことを悟ろべきである。と云うことは、悲しいことに、今の中国との交渉は軍事力を背景としたものしかないことになる。かれらは、チベットに世界が軍事介入できないことを知っている。