« 2007年12 月 | メイン | 2008年2 月 »
「『日本書紀』にはね。聖徳太子さんが『天皇記』と『国記』という歴史書を編纂されたと記載されているの。」
「うん。ちゃぽ。飛鳥時代で聖徳太子さんに、『天皇記』と『国記』をみせてもらった。」
「『天皇記』と『国記』は、残念なことに伝存していないのだけれども、『日本書紀』に拠る限り、日本の国の歴史を記録した最も昔に編纂された史書なのよ。」
「へぇー。ちゃぽ。びっくり。」
「『日本書紀』が編纂された頃には、まだ、散逸していなくて、『日本書紀』は、『天皇記』と『国記』を参照していると考えられるの。」
「そしてね。ちゃぽちゃん。讖緯暦運説では、60×21=1260年という数字が、「一蔀」として、とても大事な数字なの。西暦601年から、1260年を遡ると、何年になると思う。ちゃぽちゃん。」
「ええとね。601年から1260年をさかのぼると・・・。ええと。紀元前660年。あっ。神武元年だ!!」
「そのとおりよ。ちゃぽちゃん。三善清之さんが、ちゃぽちゃんに飛鳥時代の西暦601年に行ってくるようにお願した理由は、ここにあるの。」
「そういえば。聖徳太子さんも、2×60=120と21×21=1260という数字さえあれば、あとはどうにかなる、とおっしゃられていた。」
「ちゃぽちゃんは、三善清之さんから、飛鳥時代に行って、聖徳太子さんに歴史書の編年について伺ってくるように頼まれたでしょ。」
「うん。ちゃぽ。」
「あれには、理由があるのよ。」
と、ゆうちゃまは、お話を続けました。
「ちゃぽちゃんが、行ってきた推古九年の西暦601年は、厩戸皇子(聖徳太子)さんが、斑鳩宮という摂政宮を興した年代なの。この年も辛酉年なのよ。」
「へぇー。ちゃぽ。びっくり。神武元年も、聖徳太子さんが、斑鳩宮を興した年も、みんな辛酉年なんだね。」
「じゃあ。ちゃぽちゃん。お正月の松の内も過ぎたことだから、歴史のお勉強をしましょうね。」
と、ゆうちゃまがいいました。
「三善清之さんが、勘文を書いた理由は、昌泰四年の西暦901年は、60年に一度、政治的に大きな事件が起こるという辛酉年であったから、その大きな政治的事件が起こるのを防ぐためには、改元する必要があると朝廷にうったえるためだったのよ。」
「神武元年の紀元前660年も、辛酉年でしょ。日本書紀紀年法では、60年で一巡する干支紀年法が重視されているのよ。」
「ねえ。ねえ。ゆうちゃま。百人一首には、三善清之さんのお歌はでてこないよね。三善さんって、どんな人なの。」
「そうね。三善さんはお歌は苦手だったかもね。ちゃぽちゃんが、讖緯暦運説についてうかがってきた三善さんってね、当代きっての博識の学者さんだったのよ。政治にも、たずさわっていて、「意見十二箇条」という政治についての意見書も建白しているのよ。」
「へえー。だから忙しそうにしていたんだね。」
「そう。それにね。ちゃぽちゃんが行ってきた901年はね。ちょうど、辛酉革命説にもとづいて改元が必要とされる辛酉年だったの。たぶん。改元を求める勘文を書いていいる最中だったのではないかしら。」
「へえー。ちゃぽ。びっくり。ちゃぽにお歌やお琴を教えてくださったひとたちは、千数百年も後の時代まで、お歌がよみつがれるほど、お歌がじょうずなひとたちだったんだ。」
「そうよ。ちゃぽちゃん。いまでも、とても人気のある人たちなのよ。ところで、ちゃぽちゃんは、平安時代で、どんなお歌をつくったの。」
「うん。ちゃぽ。もみじがり~ たのしいたのしい もみじがり~ おふねゆらゆら ちゃぽもにっこり~。」
ゆうちゃまとまあちゃま:「…。」
「ちゃぽちゃん。今日は、坊主めくりをいたしましょう。」
ちゃぽちゃんは、ゆうちゃまとまあちゃまと坊主めくりをすることにしました。
「あれあれ。ちゃぽ。びっくり。」
ちゃぽちゃんは、絵札をみて、びっくりしている様子です。
「ゆうちゃま。まあちゃま。この人はね。平安時代で、ちゃぽに、お歌を教えてくれてね、それから、「ちゃぽちゃんソング」を作ってくれたの。それから、この人はね。ちゃぽのために、平安特製ハンバーグを作って御馳走してくださったの。それから、この人はね。かくかくしかじか。」
「あらまあ。ちゃぽちゃん。平安時代で、とっても人気者だったのね。」
「えへ。ちゃぽ。」
「ちゃぽ。どれかな。どれかな。」
ちゃぽちゃんは、秋の田のお歌の下の句の札を取ることができるでしょうか。
「あっ。あった。」
ぴたっ。
ちゃぽちゃんが、お札を取ったようです。
「みてみて。ゆうちゃま。まあちゃま。このお札でしょ。」
ゆうちゃまとまあちゃまが、みてみると、それには、「わがころもでは つゆにぬれつつ」と書いてありました。
「すごいわね。ちゃぽちゃん。」
「えっへん。ちゃぽね。平安時代で、まあちゃまから百人一首の特訓を受けたの。」
ちゃぽちゃん、特訓の甲斐があってよかったですね。
「ちゃぽちゃん。お正月だから百人一首をして遊びましょう。」
「まあちゃまが、上の句を読むから、ちゃぽちゃんが下の句を取ってね。」
「うん。ちゃぽ。でも、どっかで、あったようなシチュエーション。」
「あきの~たの~。」
お正月ですので、今日の朝食は、ちゃぽちゃんの大好きなバターとジャムをたっぷりぬったトーストではありません。
「ちゃぽちゃん。今日は、御正月だから、おせち料理よ。」
「ゆうちゃま。おせち料理ってなあに。」
「おせち料理ってね。日本の伝統的なお正月料理なのよ。」
「うん。ちゃぽもたべてみる。もぐもぐもぐ…。あれっ。これって、平安時代に御馳走になったお料理とおなじだ。」
さてさて、ちゃぽちゃんは、おせち料理をおいしいと思ったでしょうか。