いにしへより伝わりしふみ、数々あれど、かの日本書紀にまさる不可思議なるふみはなかりけり。世の人は、帝の天つひつぎしろしめしし年月、齢のいと長きをあやしみ、いつわりならんや、と申せども、もとなくして、かかるふるきことどもをあまたつくりたまふことも、またあやしきことになからむや。
しかうして、しばらく思いあぐぬるうちに、ついに、帝の天つひつぎしろしめしし年月、齢のたがいたるをただし、日本書紀にしるしたる年月の知るうべきみちをみつけたり。いみじう、うれしかりきことなり。
かくして、日本書紀の紀年ののりにしたがはば、いにしへのことども、あけらかにならむことも多からむ。けふよりは、心におぼゆることをばかきつらね、いにしへのことどもを解き語らんと思ひて、今様のぶろぐなるものをはじめぬるなり。
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