拙者の経験から極めて大雑把に橋の受けた地震被害を考えて見よう。初期は橋の被害と云うと、橋を両側で支えている部分である支承を止めているボルトが地震による力で切れる例がった。そこで、ボルトを丈夫にしたところ、今度はボルトは切れなくなったが,支承そのものがが壊れるようになった。支承を丈夫にしたら今度は支承により支えられている橋本体部分が壊れるようになった。これらと並行して橋を支えている柱、即ち橋脚が被害を受けるようになった。そこで、橋脚の補強が近年盛んに行われている。だが、次に被害を受けるのはどこであろうか?当然、橋脚を支えている地盤にある基礎構造物である。基礎の被害の復旧は極めて困難であるのが実情である。得てして、対策を立てると、それに満足して、対策による変化まで考えが及ばない。思慮不足と言えよう。総合的な耐震設計法望まれる。それに、土木の分野では地震工学の専門家は、地震そのものの専門する人が多く、構造物をどう耐震的に設計するかと云う事には疎い人が多い。これも問題じゃ。一言付け加えると、今の設計法では巨大地震に対しては、橋の一部が人命に危険を及ぼさない範囲で、壊れることを予測している。
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