橋の老朽化が進み、その維持管理の問題が論じられている。維持管理、すなわち、欠陥を見つけると云う事よりさらに進んで、傷んだ橋の再生となると多くの問題があるようじゃ。医学でも健診よりは病気を治すほうが大変じゃが、橋も同じ様なものである。橋の場合は、錆びて無くなった材料をどう回復するか、錆びた所の強さをどう回復するかと云う事には、新たな研究・開発が必要であり、多額の費用の掛る実験も必要じゃ。とかく我が国は、明治以来技術も輸入に頼って生きた、教科書に書いてあるとおりにするれば事が足りるという風潮がある。橋の分野でも一つの部材のその強さを定めるのには、多額に費用を使った研究・実験が必要じゃが、欧米諸国はそれを一つ一つ行い技術の積み上げをしてきた。わが国ではその結果を利用するだけと云うところがある。世界中の橋がやがて再生とい問題に直面する。ここで我が国は橋の再生技術を確立して、世界に貢献するチャンスである。なお、橋を架け替えるには、新しく作るより数倍の費用が必要となる。
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