本庄大橋の部材の鋼板にに錆が生じ、板の厚さが殆ど無くなっているところに重量車が通過し、板が切れてしまった。この橋は形式的にはトラスト呼ばれているもので、部材を3角形に組み合わせて作られている。トラスの下の方に車道と歩道がある。これらは、鉄筋コンクリートで作られている。通常は車道と歩道は離れており、その間に部材が通っている。ところが、前に、部材が切れているのが見つかった木曾大橋も同じだが、歩道のコンクリート床版は車道のそれと一体としており、トラス部材は床版コンクリートの中に埋め込まれている。この床版に埋め込まれている部分が錆びてしまったと云うわけだ。一般にコンクリートと鋼は相性が良く、コンクリートの中では鋼は錆びにくいとされてきた。ところが今回の場合は部材は鉄筋のように完全にコンクリートの中に埋め込まれているわけだはなく、部材とコンクリート床版との間はかすかな隙間ができる。そこに、塩などを含んだ水が入り、40年の間に錆びてしまったと云うわけだ。なぜ、このような設計をしたかといえば、コンクリートに対する過信と使用材料を倹約して経済的設計ができると云う利点があったと考えられる。橋には、あまり経済的であることを追及したり、力学に反するような設計をすることは問題じゃ。安物買いの銭失い!