失敗は成功の基と云う言葉がある。失敗すると、その物事の欠陥が分かり、逆に、それを解析し、改善してより良いものにする機会を得るので、最終的には成功に至るというものじゃ。その反対に、羹に懲りてなますを吹くという言葉がる。熱いものを食べて、熱い思いをした失敗した経験から、冷たいものまでふうふう吹いて食べる愚かさを云ったものである。要するに、失敗した原因も探らずに、失敗した事実だけを見て、そのことすべてが失敗すると思い込むかとじゃ。失敗するとさらに失敗することになる。愚かなようじゃが、わが国民には失敗は失敗の基とする例が多いように思われる。最大の例が大東亜戦争じゃ。アジア解放に失敗すると、こんなことをすると失敗するぞの大合唱となる。原子力発電事故が起こると、原子力発電そのものが悪いことにしてしまう。失敗原因を探らずに、そのもの自体が失敗の基と考えてしまう。参議院選挙に負けると原因を深く考えずに、さらに悪い方へと突き進んでしまう。
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