この度ドイツの中央部を列車旅行して参った。ドイツはほとんど山がなく緑の畑が見渡す限り続き、所々に森が点在し、遠くに岡のような山が見えるばかりである。都市に近づくと家庭菜園の畑が目につく。意地悪な目で見れば、これでは京都議定書で森林による二酸化炭素の軽減を認めないわけである。彼らには森林を増やす場所がない。魔女伝説で有名なブロッケン山に汽車で行ったが、これも小高い山と云った風情でよく晴れた所為か神秘的な匂いは全くない。ただドイツ平原を視野の届く限りを目にすることができる。ドイツは街は整然としており、よく統治されているという印象を受ける。人は親切であり、互いに押し合って生活をしている様子はない。首都ベルリンは東から返還され、今大々的な再開発中と云うところである。各大都市を結ぶ列車は2時間に一本と云う感じであるが必ずしも正確には運行されてはいない。その代わり、駅にはゆっくり止まってくれる。駅に設置してある自働切符販売機は少々複雑で案内書にあるようには簡単には買えない。少なくともドイツ語の知識が必要である。乗客は少々混雑をしていても一人が横に荷物を置き、二座席を平気で占領しているのは国民性の違いかもしれない。我が国と一番違うのは自転車を乗せることができ、多くの人が自転車による旅行を楽しんでいることであろう。